ISBN:4091510752 コミック 間瀬 元朗 小学館 2006/04/05 ¥530

もしもこんなルール(法律)が世の中に存在したら...
という仮定をつくり、それに沿った物語を続けるスタイルの漫画。

どのような法律かというと

全国民に小学校入学時に注射を打つ。
その注射を受けた人間のうち1000人に一人は
18才から24才までの設定された日時に死ぬ。


というもの。
何でこんなことをするのかというと、
大多数の国民に「生命の価値」を再認識させ
一生懸命生きることを促すためである。
「国家繁栄維持法」という名の法律である。

主人公は、公務員であり、死の迫った若者に
「逝紙(イキガミ)」という通知を配達する仕事を行っている。

漫画は、主にイキガミを受け取った若者の死ぬまでの24時間を追いかける。
若者の反応はさまざまだが、とにかく死をまじめに受け止めざるを得ない
24時間で自分の人生を清算することになる。

なかせるストーリーが多いのは、予想通りだが、
ホームヘルパーの青年は、胸に迫るものがあった。

死について、自分の人生について考えてみる
いい機会になるかもしれないです。お勧め

ここから先は蛇足。
このような架空のルールを作り、それにのっとった物語展開を
行うタイプの話は、あらが見えないようにするのが難しかったりする。

どうしようもなくだめだった漫画の例を一つ思い出した。
昔、「サトラレ」という漫画があり、その中に
「サトラレ保護法(だったかな?)」という、法律がありました。
サトラレの人は考えが外に漏れてしまうので、周りの人は
それに気づかないふりをしてくださいっていう法律。
...バカですか? そんなの無理に決まってるって。
周りの人間全員にだまされていたら、一般人だって間違いなく気づくよ。
それを天才に対して行ってください、ばれたら逮捕しますってか?
しかも、大人だけならまだしも、子供にもそれを強いるとは、
こんな法律作るほど日本の官僚はバカじゃねえだろ。

子供のころから
「お前の考えはみんなにばれるから、そのつもりでいるように」
って教育する以外にサトラレを落ち込ませない方法はないだろう。
逆に子供のころから、そのように教育されていれば自分の考えがばれて恥ずかしいなんて思うようにはならんだろう。
なんて思ったりしたもんだ。

コメント

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索