拳闘暗黒伝セスタス 名セリフ2 (お前はモリモリ食いすぎだ!)
10000字の制限に引っかかってしまった模様。
途中で切れていた。(無理もない)

というわけで、名セリフその2
例によってネタばれ注意です。

8巻
・「それなら誰が悪いというんだ?」
 「何もかもあまりに無慈悲じゃないか、理不尽すぎてとてもじゃないが背負えない」
 「こんな虚無を抱えて僕は一体何処へ行けばいいんだ?」(ルスカ)
 注:ヴァレリアを失い、心に喪失感を抱えたまま衛士として出世していくルスカ。
 そんな兄をみて、妹のルクレティアは「ヴァレリアがどこかへいなくなればいいと
 思っていた」と後悔しつつ、懺悔する。
 ルクレティアがそのように考えた理由は、精神を病んだ母をのこして、兄が
 自分の前からいなくなるのではないかという危惧からのものであった。
 本当に後悔しながら話すルクレティアに対し、ルスカは「お前はわるくない」
 と慰めの言葉をかける。しかしその裏で心の中ではあまりの無常感から上記の
 ようなセリフをはいていた。

・「世の中に男は三種類しかおらぬ」
 「形は何であれ勝負に挑む勇敢なもの。その勝者と敗者」
 「そして一生勝負に出ない腰抜けだが...」
 「三つ目は論外だ。語るに値せん。」
 「ようく見ろ!ルスカ。これが世界だ!勝った奴しか賞賛されぬ」
 「ルスカよ、お前は今どっちを見ていた?」(デミトリアス)
 注:過去の描写、幼いころのルスカをつれ、デミトリアスは闘技場にいく。
 二人の名も無い拳奴の闘いを見せながら、ルスカに語ったセリフ。
 セリフの途中で勝負が付き、片方はガッツポーズをとり、賞賛される。
 そしてもう片方は傷つき、ぐったりした状態で倒れこんでいる。
 デミトリアスはルスカに勝負に挑み、勝つことを教えようとしている。
 しかしルスカには勝った方の喜ぶ姿だけ見ることはできず、
 負けたほうの悲惨なすがたがつい目に付いてしまう。
 その瞬間にデミトリアスが「今どちらを見ていた?」と質問する。
 幼いルスカはその質問の真意を本能的に理解し、すくみ上がる。

・「何故だ?私は誰の恨みも買っていないぞ!潔白なのに」
 「このネロは民に愛される皇帝ではないというのか?」(ネロ)
 視察のための御輿を暗殺者の団体がおそう。
 衛士達の活躍により、暗殺者は一掃されるが、襲われるような
 覚えの無いネロは上記のようなセリフを吐く。
 実際には母であるアグリッピーナの策略により、皇帝の地位を
 (幸運にも)手にしているネロであるため、恨まれる理由はいくらでもある。
 そのことにすこしずつ気づいていく仮定の一部。
 ネロはさらに、この後のシーンで自分は兄妹間の子供かもしれない
 という話を暗殺者から聞かされ、徐々におかしくなっていく。
 実はこの場面の重要な意味はネロの自問ではない。
 本当に重要なのは、危ない目にあったオクタヴィア
 (ネロの后、しかし夫婦仲は無いに等しい)
 をルスカが救うことにより、オクタヴィアの気持ちが以後、少しずつ、
 ルスカに傾いていくことの予兆を示すことにある。
 (あらゆるいみで不憫なネロである)

・「断て!断ち切れッ。恐れも。憎しみも。哀しみも。後悔も。もうたくさんだ!」
 「断ってやるッ。これで僕はもう...壊してやる!!」(ルスカ)
 注:訓練中の集中力の無さを(女にかまけているからだ)とデミトリアスに
 指摘され、頭に血が上ったルスカはデミトリアスにその場で挑戦状をたたきつける。
 すさまじい攻防のすえ、デミトリアスのアキレス腱固めの体制に入ったルスカ。
 この脚を断つことができればルスカはデミトリアスの呪縛から逃れることができる。
 それを行うのはしかし、闘技者として生きてきた父親の脚を破壊することでもある。
 アキレス腱を取った瞬間、過去のあらゆる感情がわきあがる。
 主にそれはルスカにとってデミトリアスに対する憎悪を思い起こさせるものである。
 つまりルスカはそれらを思い起こすことによって、初めて父親のアキレス腱を
 断つ決心がつけられるということだろう。
 その、心の準備のための回想は一瞬の躊躇でもあった。
 次の刹那、デミトリアスはルスカをぶら下げたまま立ち上がってしまうのだ。

・「泣き言に口を使うより先にッ 何故噛みついてでも勝機をつかまぬ!?」
 「ふて腐れ己の命を他者の手に委ねるなど負け犬以下の無能の愚行だぞ貴様ッ」
 「卑しくも真剣勝負を仕掛けてそんな言葉しか吐けぬのなら...」
 「望み通り引導を渡してくれるッ」(デミトリアス)
 注:デミトリアスとの真剣勝負にルスカは負けてしまう。
 それまで張り詰めていた、生きている理由が無くなったと感じたルスカは
 デミトリアスに対し、「殺せよ」と言い放ってしまう。
 激怒したデミトリアスのセリフである。

・「手が届くつもりでいた...愚かにも」
 「ようやく見えたに過ぎないあの頂に」
 「僕は、足場も忘れて手を伸ばしただけだったんだ」(ルスカ)
 注:激怒し、本気でルスカを殺しそうになるデミトリアス。
 そこに割って入ったのは副長ドライゼンだった。
 そのままデミトリアスとドライゼンの戦いに移行する。
 いつも静かなドライゼンだったが、いざ闘うとその強いこと
 デミトリアスと互角の攻防をしてしまう。
 周りの人間も、ルスカもドライゼンの華麗かつ強力な戦いぶりに目を奪われる。
 結局そのまま仲裁され、戦いは終わるのだが、互角に戦っているように
 見えたはずのドライゼンの方がダメージを受けているという事実が判明する。
 それはルスカに己の強さに関する思い違いを気づかせることになる。
 あのドライゼン副長ですら、デミトリアスと互角に戦うことができないとは...
 自分がデミトリアス勝つなど、あるはずが無かったということに気づくのだ。
 で、ルスカの上記のセリフになる。

・「セスタス...なぜセスタスが気になるのか、今頃やっと解明した」
 「不自由の最たる身分ながら、彼には親という枷が無いからだ」
 「天蓋孤独こそ自由の極み」
 「セスタス、僕は君が...羨ましかったんだ!!!」(ルスカ)
 注:デミトリアスとの戦いのあと、治療され、寝かされるルスカ
 周りの人間は、自分と、嫌いな父親であるデミトリアスがそっくりだ
 といって聞かせる。それはルスカにとってとにかくありがたくない
 言葉であった。顔を背けるルスカ。
 ドライゼンは、目標とすべき父があることはありがたいと思えという。
 その後独りになったルスカは、考えた末。ある事実に気づく。
 ルスカにとって、デミトリアスという親は足枷のようなものである。
 そう考えた後、ふと、セスタスが親がいない(足かせがない)
 自由な人間であるという結論に達する。
 なんとも曲がったものの見方であるような気もするが、実際、肉親の呪縛という
 ものはたしかに足枷のような形で本人の人生を縛ることがある、
 それと比べると、天涯孤独とはたしかにその方面では自由なのだろう。
 その後、ルスカは一枚皮が向け、以前よりも真摯な態度で周りと向き合うことになる。

9巻
・「おまえたちは小さな自信を得られたが、敗れて去る者たちもいる」
 「勝負とはそういうものだ。発散せずにこの歓喜を噛みしめて眠りにつけ」
 「今日はよくやった!明日からまた訓練だ。卒業は遠いぞ」(ザファル)
 注:ドリスコ団の間引きのシーンでの一言
 古株と新人と、とにかく金になりそうにも無い、弱い連中をふるい落とす
 間引きという行事が行われる。
 方法は簡単。候補同士でたたかい、勝ったほうは残り、負けたほうは、
 別の奴隷商に払い下げられるのだ。
 おそらく払い下げ先は単純な労働である。危険でない代わりに、自分を
 買い戻すことはできないであろう。
 自由を求めて自分を買い戻すことを考えている拳奴はここで負けるわけにはいかない。
 ザファルが数ヶ月に渡り、教えてきたゲティ、エルナンド、ペドロの3人は
 間引きの候補として戦いに望むことになる。
 大方の予想を裏切り、ザファルが教えた3人はそれぞれの特徴を活かし
 対戦相手を下し、勝ち残ることに成功する。
 その夜、ザファルは弟子たちを集め、初めて優しい顔になり、みんなのことをほめた。
 そのときのセリフ。
 弟子3人は、初めて自分の手で結果を出し、他人に認めてもらえたことに感激し
 涙を流して喜ぶ。
 
・「武器とは自衛の為の道具だ。飾りではない。避けえぬ敵を討ち、身を護る凶器だ」
 「殺せなければ価値はない!それだけの威を備えてはじめて必死の敵を撃退し
 命を繋ぐことが可能になる。」
 「いいかよく聞けセスタス。状況は殆ど好転していないのだ。」
 「打たねば討たれるだけの事さ」
 「同じ凶器を携えた敵はおまえに容赦などしないぞ。」
 「いかに殺してどう生きるか試されるのが真剣勝負だ!」
 「クァルダンのような優しい相手は二度と現れぬと思っておけ!」
 「俺は誇張で言っている訳ではない。」
 「限界まで鍛え抜いた拳闘士が装着した時、鉄拳は正真正銘必殺の凶器そのものだ」
 「この意味がわかるか?」
 「正しく機能すれば、威力は決して剣にも劣らぬという事だ!!」(ザファル)
 注:古株の間引き試合にて、モンソンの頭を砕くほどのパンチを見舞ってしまい
 後一歩で人を殺してしまうところだったと怯えるセスタス。
 その話を聞き、ザファルはありがたいことという感想をもらす。
 人殺しをありがたがるとは?というセスタスの感傷じみた言葉に対し
 ザファルは己の拳を突き出し、セスタスに拳とは武器であり、
 武器であるからには威力がないと話にならないことを手厳しい口調で諭す。
 セスタスは、かつて剣に拳でいどみ、死をとげたクァルダンの名前を出され
 涙ぐみながら、拳が剣に勝つ可能性について、想いをはせる。
 
10巻
・「無責任な周囲に迎合するなッ」
 「そういう危機感の欠如がどれ程恐ろしいか解っているのか?」
 「健康な体だけがかけがえのない、おまえ達の財産なんだぞッ!!」
 「喝采などかりそめの栄誉に過ぎん。試合の後、客が傷ついた拳奴を
 癒してくれるとでも言うのか?」
 「モンソンを見るがいい。観客好みの殴り合いがもたらした現実を!」
 「高を括ったような考えは二度とするな。勝ち残るだけではダメだ!」
 「自由を獲得した時におまえ達の体が不自由になってしまっていては
 成功とは言えまい」(ザファル)
 注:新入り、ゾラの入団試験としてセスタスが戦った。
 ゾラのあまりの素質の高さにセスタスは一瞬不意をつかれ、強打を浴びてしまう。
 その後持ち直し、何とか勝ったものの、ザファル師匠からはダメ出しをくらう。
 ペドロが横から「盛り上がっていたし、いいんじゃないか?」という趣旨の
 感想を述べる。それに対するザファルの一喝のセリフである。

・「夏が過ぎれば秋は必ずくる。人生は続くのさ」
 「しかし花の季節は春や夏だけではないぞ。晩秋に咲く花だってあるんだ」
 「モンソンの無事を祈ろう」(ザファル)
 注:拳奴として使えないという裁定を下され、単純労働の奴隷として
 売られていくモンソン。セスタスはモンソンはどのような考えを持ち
 拳闘を続けていたのだろうと考える。
 ザファルは人生の最盛期を季節の夏に例え、その後を秋にたとえて説明する。
 いわく、「真夏の熱狂にいる時期、忍び寄る秋の訪れを憂慮したりはしないさ」
 その後ザファルは自分の人生を引き合いに出し、上記のセリフで結ぶ。
 この辺のセリフはそれこそ若者に理解は不可能であろう。
 
・「バラだけが愛される花ではないのに...」(ルスカ)
 皇帝ネロは現実逃避の目的でバラ園を作る。
 そこに后であるオクタヴィアの受け入れられる余地はない。
 何事につけ、自分に自信のないオクタヴィアはバラのように
 万人の目を引く華麗さはないものの、静謐な気品がある。という理由から
 「ユリの花が一番好き」である。とルスカに話す。
 ルスカは以前にまったく同じセリフをヴァレリアから聞いており、
 軽いショックを受ける。
 オクタヴィアは自分がバラのように美しく生まれついていないことにも
 引け目がある。おそらくそのこと自体がバラよりもユリが好きな理由の
 一因であろう。実際はバラになりたいことの裏返しでもあるとおもわれる。
 そのようなオクタヴィアの独白をきき、ルスカが心でつぶやいたのが上のセリフ。
 この後、ルスカとオクタヴィアは市場にお忍びで抜け出す、というルール破りをおこなう。
 これがルスカとオクタヴィアの気持ちを少し近づけるのに役立つ。
 そのとき、ネロはオクタヴィアを離縁するつもりであることを、
 愛人アクテに対して打ち明けていた。

 

11巻
・「大抵の人間は常識の枠を踏み越えた者を狂気とみなす。」
 「妥協からは並みの成果しか生み出せぬと知りながらな」
 「他者と違う頂を志す者は常に孤独なのさ、お前たちに同じ事ができるか?」
 「継続は力なりさ。続けなければ絶対に起こり得ない現象だ!」
 「のどかで平和な体育場の片隅に、あの男は自分だけの道を日夜刻み続けているのだろう」(ザファル)
 注:ポンペイ最強の拳奴、エムデンの異様な練習方法をみてのセリフ
 公園を重りをつけ、低い姿勢で歩き続けるという練習を続けた結果、
 一部の芝が枯れ、あたかも獣道のようになっている状態について、一言。

コメント

ごじら
ごじら
2006年7月10日22:38

俺もモリモリ食いすぎだ。(でも、端から脳で消費するから良いっす。)

長文入力、お疲れ様。きっと、茶碗三杯分はカロリーが消費されたと思うよ。

ショッカー戦闘員
ショッカー戦闘員
2006年7月11日8:37

1万字の制限に引っかかるほど、タイプしたとは、自分でもびっくりしたダス。

まあ、半分以上は書き写しただけだから頭はあんまり使ってません。

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