ISBN:4088768833 コミック 武富 智 集英社 2005/11/18 ¥530

中学生の少年が合気道を通じて成長する物語。
少年の家庭には問題があり、少年はいわゆるキレ易いタイプ。

両親のいない状態で生活しており、
心配してくれる姉にもつれない態度を取ってしまう少年。
教室でも一歩引かれてしまう。

少年に対して、まっすぐに向かってくる外人の先生が
なぜか合気道をしており、合気道のすばらしさを教える。
合気道とは誰かを倒すための武道ではなく、
試合も、大会も存在しないという。
先生:「合気道は、自らは決して攻めない」
先生:「友達も敵も、自分が作るんだよ」

少年は、ある理由で「強くならなければならない」という
強迫観念に近いものを持っており、先生に強くしてほしいとせがむ。
敵をねじ伏せるしかない、と考える少年に対して
先生:「そんなに強くなったら、いつか相手が死んじゃうよ」

少年に稽古をつけた後、
「絶対不敗とは絶対に戦わないこと」
「強くなりたいなら、争ってちゃだめ」
という先生。

少年は、にわかには信じがたい先生
の言葉に驚きつつも、合気道に引かれてゆく。

部活動として承認され、仲間も増えて
がんばっていこう。
と思ったところ(3巻)で終わり。

いいお話なのだが、週間連載では
人気が出なかったのも仕方ないかも。

いい話の打ち切り漫画に救済を与えることは
できないのでしょうか?

2007/03/27
気・編という書き下ろしの完結巻があることを発見
少年とともに、先生の過去の問題もクローズアップされる。

先生自身も最初から強い人間ではなかった。
というか、今も強い人間ではなく、
少年とともに、成長しているのだ。
という落ち。

本当にすばらしい話だと思った。

それでも、この本を
読んで、理解してもらいたい対象の人には
多分興味を持ってもらえないのだろう。

合気道をやってみたくなったよ。

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