長期休暇になるたびに読み返してしまう。好きな作品の一つ。
山岸涼子の有名な作品

山岸涼子の作品はどれも女の情念のような恐ろしさを感じるのが特徴。

厩戸王子は10歳にもかかわらず知識、知能とも他の追随を許さず、朝廷でも突出した賢人として名をはせていた。
ちょっとした超能力的なものも持っており、周りを操っていた。
そんななか、蘇我毛人だけはその能力が効かず、王子は蘇我毛人を意識するようになる。
そのうちそれが好意となり、だんだん悪化してきて皇族、豪族をからめた政にも影響を及ぼしてしまうというお話。

厩戸王子は類稀なる力を持っているのだが、結局それが自身の幸せにはむすびつかない。幸せな人生とはなんだろうと考えさせられる。

また、蘇我毛人にはこれでもかと不幸なイベントが降りかかる。
毛人にきついイベント多すぎだろ。本当にかわいそうだわ。
「新型うつ」とかにならなきゃいいけど。

実際の歴史とは違うのだろうが、本当に面白い話に仕上がっている。
昔の漫画家さんはシナリオ、セリフとも秀逸だなあと感じる。

日照りが続いて雨乞いを行った後のやり取りなどは各登場人物の思惑が
錯綜して本当に面白い。

LGBTがもう少し(あと1500年くらい)早く一般に受け入れられていれば厩戸王子もこじらせずに済んだのに。と思う今日このごろ。


■七夕のくだり
毛人:1年に一度会えるだけましやんけ(わしはもう会えんがな)
厩戸王子:会えなくても思いが通じてるだけましなんやで


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