電動歯ブラシは便利だ。
細かく手で振動を与える必要がない。
ただ、バッテリ式にしろ、電池式にしろ電気を食う。
電力量は大したことない(はず)だが電池の問題がある。

■問題点
バッテリ式の場合は充放電を繰り返すとすぐヘタれる。
電池式はたいていアルカリ電池を入れるよう指示してある。買い換えればいいのだがいちいち買い替えて古い電池を捨てるのも面倒だし地球に優しくない気がする。
(地球が俺に優しくないのでイーブンではないかという話もあるが、人として優しさをできるだけ捨てたくない)
充電池(EleloopとかEvoltaとか)にするという手もあるがあれは電圧が1.2Vで電動歯ブラシの勢いが弱くなる感じだったので諦めた。

※大抵のメーカーはバッテリがヘタったら全放電、全充電をすると生き返ると説明しており
それでもヘタってきたらメーカーに修理依頼すればOKと言っている。
がメーカーに修理のために汚れた歯ブラシを送るのも気が引ける物がある。

あと、使わなくなった歯ブラシは分解してバッテリを危険ゴミとして捨てろとかいうけど
分解が難しくてうまく出来た試しがない。腹立つ。

■解決策0
働いていた頃はバッテリがヘタれるたびに電動歯ブラシを買い替えていた。
試行錯誤で乾電池式のものも買った覚えがある。
サンスターGUMのやつが乾電池で動くタイプ、すでに家にある。

これを解決策とはいわない!

■解決策1
ACアダプターから出てきた直流の電流を電動歯ブラシにつなげてやればいいんじゃね?
数年前、この解決策に思い至り、Webで検索した。
その時見つけたのはバッテリ式の電動歯ブラシをACアダプターにつなげる方式を取っていた。
ハンダゴテをうまく使う必要があり、元戦闘員には敷居が高すぎた。

なお、元戦闘員は電気電子工学科出身。残念な限りである。

■解決策2
WebでACアダプターの電流を単3乾電池の形をしたガワに流す部品を見つけた。
https://www.u-nit.shop/items/11608689

これならハンダゴテなしでなんとかなるんじゃね?

というわけで解決策2を実行してみることにした。
外出自粛令もでてることだし、家で工作やって見るンゴ。


■用意するもの
・電動歯ブラシ(乾電池式)(今回はサンスターGUMを使用(単3乾電池一本で起動))1つ(注1)
・単3電池形ACアダプター接続ケーブル(Amazonでも売ってる)1つ
・1.5V用ACアダプター(注2)
  プラグサイズ:φ5.5-2.1(注3)のもの
  センタープラス(注4)のもの

・(単3電池型ダミー電池)(注5)

注1:電動歯ブラシは単3電池で動作するものを用意すること
   単4電池を使用するタイプでも同じアプローチは可能かもしれないがここでは説明しない。

注2:使用する単3乾電池の本数によってACアダプターのボルト数を変える必要がある。
   1本なら1.5V、2本なら3Vのように
   (念の為、乾電池は直列接続しているという前提です)

注3:ACアダプターのプラグにはサイズの規定が色々あるけど
   単3電池形ACアダプター接続ケーブルとつなぐため、同じ型φ5.5-2.1を選ぶ必要あり

注4:ACアダプターはコンセントの交流を直流に変換する。そのため交流のときと違い
   極性(プラスとマイナス)をはっきり意識しないといけない。
   要するにプラグには内側と外側に電極がある。
    内側がプラス、外側がマイナスのケース(センタープラス)と
    内側がマイナス、外側がプラスのケース(センターマイナス)がある
   今回、アダプター側をセンタープラスと明記している理由は
   紹介している「単3電池形ACアダプター接続ケーブル」が
   センタープラスのプラグを採用しているため。
   極性を選択可能なやつにすれば失敗しない。

注5:ダミー電池とは単三電池の形をしたダミーのこと。
   電池を直列つなぎにする際に合計の電池数をあわせるために使用する。
   ダミー電池の中のプラス極とマイナス極を電線で直結しているだけの単純なもの。
   単三電池が複数必要な場合、単3電池形ACアダプター接続ケーブルを一つ、残りの電池はダミー電池で埋める。
   こうしてやらないと電流が流れない。
   1.5V(単3乾電池1本)の場合はダミー電池不要。

■作業
・電動歯ブラシの電池蓋を外す。
・電池蓋をなんとかして削り、単3電池型ACアダプター接続ケーブルのケーブルが外に出せるようにする。
・単3電池型ACアダプターを中に収め電池蓋をはめる(その際、接続ケーブルが外に出る)
・外に出た接続ケーブルとACアダプターのプラグをはめる。
これで完成。実際のところ難しいのは電池蓋をなんとかして削るところ。

●削る工具は?
 好きにしてくれと言いたいところだが自分は最初ドライバーセットの穴をあけるやつで頑張って穴を開けた。
 最終的にはガスコンロで熱したドライバーを使って蓋の一部をとかしてケーブルを出した。

●削り方は?ケーブルが通る穴だけ開ければOK?
 最初自分もそう勘違いしていたがケーブルが通る穴だけではどうしようもない。
 穴を開けるアプローチの場合、針の穴に糸を通すようにプラグまたは単3電池型を通す穴を開ける必要がある。
 そしてその試みはほぼ間違いなく失敗する。
 ちなみにサンスターのGUMは電池蓋が蓋というよりコップのような形をしている。
 コップの側面の位置に穴を開けたが、「この穴にケーブル通せないやん」とすぐに気づいた。
 ケーブルの太さの穴をあけてもプラグが通らないからだ。
 また、仮にプラグと同じサイズの穴を開けることが出来たとしても角度の問題から中に通すことができない。

 正解は「蓋穴をあけてその穴にプラグ及びケーブルを通す」のではなく、
 「蓋を端から削り、蓋をする際にケーブルが邪魔にならないようにする。」
 である。


■総評
サンスターGUMのコンセント直結化に成功した。
ACアダプターは待機電力が発生するのでコンセントの先にスイッチを一つかまして歯を磨くときだけスイッチを入れるようにした。
しかしサンスターGUMはブラウンのやつと比べると歯磨き力が弱い。
サンスターGUMを使わなくなった理由をようやくここで思い出した。

今後タイミングを見てブラウンのやつに同じことをするかもしれない。

■応用
電池で動いているがコンセント直結にしたくなるようなものがあればこのアプローチは使えると思う。
ネットで見た記事では壁掛け時計の電池を同じようにコンセント直結にした人もいる模様。
気をつけなければ行けないのは水回りで使うと漏電の可能性があること。やるなら自己責任で。
そういう意味では電動歯ブラシは危ないと言える。

あと、家のトイレはなぜか操作リモコンになっていて電池式なのでそれをコンセント直結にするのはありかもしれない。
(正直、ウォシュレットの操作盤をリモコン式にした理由がよくわからない、持ち歩きたい人いないだろ。あれ)

■購入したもの
単3電池形ACアダプター接続ケーブル50cm 面倒な電池の交換から開放! 電池の代わりに入れる接続ケーブルでACアダプターを使って電源供給ができる
Amazonで購入

ダミー電池 単3サイズ 端子間 0Ω 通電タイプ 2本セット
(こっちは直列接続を通電するだけのやつ)
https://a.r10.to/hzYe4w

パトス ACアダプター 安定化トランスタイプ DC1.5V/500mA 【DK010-R】
https://a.r10.to/hy5w9E

2020/05/12
心の余裕が出来たのでパワーの弱いサンスターGUMではなく
ブラウンの3.0V用歯ブラシを改造する。
1回目でだいたいポイントは理解していたので

・事前に蓋を削る部分の長さを確認し、マジックでマークを付ける。
・熱で溶かした部分のバリをニッパで削り取る
などの余裕をみせ、わずか15分程度で完成。
慣れとは恐ろしいものよの。

コメント

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索